2022年2月25日(金)
・京都府こころの健康セミナー 摂食障害セミナー
・主催:京都府精神保健福祉総合センター
私がこのセミナーを受講したのは、摂食障害そのものの支援方法を学ぶというよりも(もちろんそれも学びたいからなのですが)、「寄り添う」とは?考えるほど、これで良いのかどうなのか思考の渦にハマってしまうことがあるからです。摂食障害は命の危険も紙一重な状態があり得ますし、ご本人の認知や思考の歪みがあるなかで、どのように気持ちに寄り添うことができるのだろう・・・そう思いながら受講させていただきました。そういえば公認心理師の勉強をしていた際にも、摂食障害の問題では答えと解説を見ても気持ちがウニャムニャ納得できず悩んだものでした。
摂食障害は(受診・治療の機会を得られた人もそうでない「摂食障害かも」という人も含め)、生活に支障が出ていたり、他の精神疾患を併発していたり、さらにその後の人生においても食べる事以外のところで様々な影響が出続けています。私は放置することのできない問題だと思っています。
研修のなかで繰り返しあったキーワードは「安心・安全」の確保。自分の居場所が安心・安全な場であると感じられるからこそ、生活が安定していくということです。生活が安定すると自分のことに目を向けられるようになるし、「自分のことを知る、感じる、気づく、考える」などが可能になってくるということになります。
そして、焦らないこと! ご本人も周りの人たちも、すぐに変わるといった変化や期待をしないことも忘れずにいることが、たいせつです。
SEEDきょうとさんが話しておられた「場に居られるようになること」という言葉も印象的でした。「たのしい、しんどいこと、気をつかうことを、守られた空間、小さな社会の中で体験できることは良いと思う」とも話されておられました。
このようなお話を聞いて、1日何もしなくても居て良い場所、ホッとできる場所は、回復への入口なのだと感じました。当ホームたろすけでも、ほんとそうだなぁ~と思います。入居者さんそれぞれの過去に大変な思いや経験があって、今でも気をつかいすぎてしんどくなったり、思った通りの言葉かけじゃないと混乱や怒られた・注意されたと思ってしまったりしやすいのだと思います。
いろんな体験を重ねていくことで、「場に居られるようになる」「安心・安全な自身の居場所」だと感じられるようになれば、自分の人生を自分らしく生きやすくなるのではないか、と思います。グループホームはそのお手伝いの役割が大きいと感じています。